燕の技結集、ブレード完成 フィギュアスケート靴用

2020年3月20日ニュース
新潟県燕市の金属加工業者などが3年前から開発を進めてきたフィギュアスケート靴のブレード(刃)、「燕ブレード」が完成した。燕が加工を得意とするステンレス鋼材に独自の構造を採用することで、強さと軽さを兼ね備えた。4月1日に予約の受け付けを開始する。製作に当たった開発研究会は「自信を持って販売できる。多くのスケーターに使ってほしい」と期待する。

 ブレード製作は県スケート連盟の伝井達理事長が鈴木力市長に話を持ちかけ、2017年に開発が始まった。開発研究会は研磨や溶接など9社で構成。燕市が事務局を務め、県スケート連盟などが協力団体として参加している。

 従来のブレードは鉄などの素材にメッキ加工するのが主流で、メッキが剝がれてしまうことがあった。燕ブレードはステンレス系の鋼材を使用し、さびにくくメッキも必要なくなった。

 多くの従来品は3本の柱で体重を支える構造だが、独自のアーチ構造を取り入れて強度を増加させ、ブレードに穴を開けて軽量化も図った。また全体に焼き入れをし、曲がりにくさと壊れにくさを両立させた。

 開発研究会は2月末に燕市役所で発表会見を行った。鈴木力市長は「燕の技術を結集した大変素晴らしい商品ができたとうれしく思っている」とあいさつした。3年間の開発の中で、約60パターンの試作を重ねたという。研究会会長で徳吉工業の徳吉淳社長は「1ミリ違うと滑りの感覚が違う。スケーターに細かなヒアリングをしながら開発を進めてきた」と振り返る。

 スケーターの滑りの特徴に合わせて「ゼロワン」と「ゼロツー」の、形状が若干異なる2種類を用意した。予約した分だけ生産する方式で、公式ウェブサイトで受け付ける。

 初回受け付けは5月中旬までの予定で、7月ごろに発送を予定する。価格は全サイズ共通で1ペア5万2千円、片足は2万7千円(いずれも税別)。

 問い合わせは市商工振興課、0256(77)8232。

写真=完成した燕ブレード。形状が異なる2種類を用意した

2020/03/19 新潟日報モア