新潟三越が閉店 113年の歴史に幕

2020年3月23日ニュース
新潟市中央区、古町地区のにぎわいを長年支えてきた新潟三越が22日、閉店した。繁華街の顔として、前身の小林百貨店時代を含めて113年の間親しまれてきた。営業最終日も多くの買い物客が訪れ、なじみの店員と声を掛け合い名残を惜しむ姿も見られた。午後7時半、店舗前に集まった買い物客や市民らの拍手と歓声に包まれ、シャッターを下ろした。

 この日は朝から約千人の行列となり、午前10時の開店を10分早めた。毎週のように訪れていたという五泉市の無職女性(82)は「洋服や靴は全部、三越で買っていた。店員さんも顔なじみばかりだったので、本当にさみしい」と語った。

 閉店時間を30分過ぎた午後7時半。新型コロナウイルスの感染防止に配慮しセレモニーは取りやめたものの、高橋芳明店長(53)が入り口前で「お客さま、地域のみなさまに支えられて今日まで商売することができました。長い間ありがとうございました」とあいさつ。集まった人々から歓声や拍手が上がる中、シャッターがゆっくり下ろされた。

 新潟三越は1980年開店。かつては近隣の大和新潟店としのぎを削ったが、2010年に大和が閉店した。客足が郊外に流れ、売り上げは低迷。建物の老朽化もあり撤退を決めた。1月からの閉店セールは、ウイルスの感染拡大を受け客足が鈍化したが、連日閉店を惜しむ客であふれた。

 古町地区から百貨店の灯が消え、県内の百貨店はグループ店の新潟伊勢丹(新潟市中央区)のみに。同店は21年秋の完了を目指して大規模改装が進む。新潟三越の一部ショップや文化的事業などのサービスは伊勢丹に引き継がれる。

 閉店後の土地・建物は総合建設業の廣瀨(新潟市西区)が購入する。周辺の地権者とともに再開発を目指す協議会を発足させている。大和跡地には再開発ビル「古町ルフル」が完成するなど、新たな街づくりにも関心が高まっている。

写真=常連客らに見守られながら、シャッターを下ろす新潟三越=22日午後7時30分ごろ、新潟市中央区

2020/03/23  新潟日報モア