FMポート 6月末に閉局 全県網羅の放送停止は全国初

2020年4月1日ニュース
新潟県民エフエム放送(FM PORT=新潟市中央区)は31日、6月30日でラジオ放送を終了し閉局すると発表した。スポンサー不足による経営悪化のためで、同社は閉局後に清算する方針。総務省によると、1950年の放送法施行後、全県をエリアとするラジオ局の放送終了は全国で初めてとなる。

 FMポートは県内企業の出資で設立され、2000年12月に放送を開始。県内全域をエリアとする2局目の民間FM局として、ほぼ全ての番組を自社制作する独自のプログラムで放送を続けてきた。

 しかし、収益の柱となる広告収入は、全県エリアの民放ラジオ局がAMも含め既に二つあったことなどから、開局から早い段階で苦戦が続いていた。同社によると、03年からは恒常的な債務超過状態に陥り、19年3月期は5700万円の超過に。累積損失は約11億円に上っていた。
 さらに最近になって、大口のスポンサーから今後の広告を取りやめる意向が示されたことが、決定打になったという。同社は複数の会社に経営譲渡や業務提携を打診、交渉してきたが、いずれも成立しなかったことから事業継続を断念。3月18日に開いた取締役会で閉局を決定した。
 契約している各パーソナリティーからは、最後まで番組を継続する意向が示されているという。6月末まではこれまで通り放送を続ける方針。放送終了後は、清算や国との電波免許関連の手続きに入る。従業員16人(臨時、契約社員を含む)は全員解雇する予定。
 日本民間放送連盟のウェブサイトによると、本県を含め複数の民間FM専門局があるのは6都道府県。本県はFMポートの終了で、全国ネットワークの系列局であるエフエムラジオ新潟(FM新潟=新潟市中央区)の1局体制に戻る。他に新潟放送(同)がAM放送と同じ内容をFMでも放送している。
 FMポートの出口和浩社長は新潟日報社の取材に対し、「聴いてくれているリスナーには本当に申し訳ない。広告が集まらない上にあらゆる番組を自主制作することで、コスト面では非常に厳しかった。(12月の)開局20周年を迎えたかったが、断腸の思いだ」と話した。
2020/03/31 21:50 新潟日報モア