オンライン化でニーズ開拓も 新潟県内企業 逆境下で工夫

2020年5月13日ニュース
新型コロナウイルスの感染拡大で外出や営業活動の自粛が求められている中、県内企業の商談やサービス提供をオンライン化する動きが広がっている。いずれもパソコンやスマートフォンのビデオ会議アプリを活用。一度に複数の人数とやりとりできるセミナーや、教室などの開催も可能だ。ウイルス禍が長引く状況で苦肉の策として編み出した形だが、外出が難しい子育て世帯や県外在住者など、新たなニーズ開拓につながる兆しも見えてきた。

企業向けに従業員の健康相談などを行う一般社団法人ライフサポートマネジメント研究所(新潟市中央区)は、相談やセミナーサービスをオンラインでも始めた。
 
スマートフォンやパソコンのビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を利用。在宅勤務中の人も画面上で資料を共有しながら同研究所のスタッフからカウンセリングを受けたり、ハラスメント研修に参加したりできる。
 同研究所は、企業に義務付けられているストレスチェックの実施や分析を請け負い、これまでに約150社、4万人分を手掛けた。分析結果を基に、従業員の心の健康対策につながる研修や社内規定の整備を支援している。
  北村慎一代表理事(69)は「経済の先行きが不透明な中、企業も従業員の心のケアにまで手が回らない恐れがある。県内全域の企業をトータルで支援したい」としている。
 
 住宅メーカーも、家にいながら新築やリフォームの検討ができるサービスを始めた。ナレッジライフ(新潟市西区)は、主に新潟市と長岡市の住宅展示場で商談を行っていたが困難となり、4月にZoomを導入。スマホなどで写真や表なども見られ、顧客からは出掛ける手間が省けるとして好評だ。
「小さな子どもがいて外出しづらい家族連れや県外に住む人も利用できる」と今後はオンラインセミナーや完成見学会の映像配信も計画している。
 リフォームを得意とする大建建設(同市東区)もオンライン相談を受け付けている。

 生徒を集めて行う料理などの各種教室も休止が相次ぐ。料理教室「クッキングライフnukunuku(ヌクヌク)」(新潟市中央区)をサポートするのはウェブマーケティングのリプロネクスト(同市西区)だ。専用サイトを開設したほか、オンラインの教室開講に向けた運用システムを提供した。
 本格開始は23日。受講希望者は習いたいメニューごとに「教室」を選び、送られてきたZoomの専用アドレスから入ると、所定の時間にレッスンを受けられる。1回(約90分)2千円で、予約から決済まですべてオンラインで対応する。
試行サービスを体験した受講者からは「使い慣れた器具でやりやすかった」「子どもの面倒を見ながらできるので助かった」「作ってそのまま家族に振る舞える」など高評価だという。
 リプロネクストは創業4年目のベンチャーで、臨場感のあるバーチャルリアリティー(VR)の映像や画像を手掛けてきた。藤田献児社長(30)は「英会話教室や大学のオープンキャンパスなど、体験を売りにする企業から相談が増えている」とし、「受注目標は10件。互いの生き残りのためにも、まずは成功事例をつくりたい」と力を込めた。