爪やかかとのケア 高齢者らも楽々 燕・柄沢ヤスリ、美容用商品の開発強化

2020年3月2日ニュース
柄沢ヤスリ(新潟県燕市)は、爪やかかとがケアできる美容用ヤスリの開発を強化している。工業用で培ってきた技術を基に開発し、細かい手入れが可能。1月に続き春先にも新製品を投入する予定だ。体に負担を掛けない設計で高齢者らのニーズを取り込む考えで、将来は全社売上高の4割を占める柱の一つとしたい考えだ。

 同社は長く金属や木材加工向けの工業用を主力としてきたが、企業動向によって販売量が左右される傾向があった。販路拡大を模索する中、爪切りに苦労する障害者らの様子を聞き、2017年から医療・福祉用ヤスリの研究に着手。身体に麻痺(まひ)がある人でも爪をケアしやすいよう、台座に据えて固定させたヤスリ「初爪」を18年に製品化した。

 今年1月にはさらに需要を取り込もうと、初爪に施していたさまざまな機能性に特化した一般向け小型品を開発。税別4千円で発売した。工業用の極細タイプよりさらに細かな目を付け、削った後の爪のざらつきを防止。加えて複数の角度で目を立てる設計とし、どの向きからでも爪を削れるようにしている。

 繊細な爪のケアが必要な音楽やスポーツ選手らのニーズがあると見込むほか、手軽に持ち運びできるため、おしゃれでネイルを楽しむ人の取り込みも狙う。

 また、ひび割れや乾燥で角質化したかかとのケア用に、新たなヤスリも開発中だ。かかとの形に合わせた曲線のデザインで、表面には粗削り用、裏面には仕上げ用の細かな目を付ける。体を曲げにくい高齢者などでも届くように樹脂製の柄を取り付けた形状とし、春ごろの発売を予定している。

 これらの製品を取りそろえることで、美容用を工業用に並ぶ主力に育てる構え。美容用の売上高は現在の3千万円から、将来は5千万円まで伸ばす計画を立てる。

 柄沢良子社長は「どれも熟練した職人の手作りで、美容に役立つ機能が施されている。長年培ってきた技術を幅広い用途に生かしていく」としている。

写真=柄沢ヤスリが手掛ける美容用のヤスリ。右下の二つが1月の新製品=燕市の同社

2020/02/28 新潟日報モア