県産日本酒3年連続減 17年国内出荷量

2018年2月28日ニュース
県産日本酒の2017年の国内出荷量が前年比1・6%減の4万2636キロリットルだったことが、県酒造組合(新潟市中央区)のまとめで分かった=グラフ参照=。減少は3年連続。本醸造酒などは減少したものの、比較的高額な吟醸酒は堅調に推移しており、消費者の高級志向が続いている。組合は、需要の伸びしろがある若年層へのアピールを強化する考えだ。

種類別では、吟醸酒(純米吟醸酒を含む)は前年比4・1%増の1万4197キロリットルで、出荷量全体の3割を占めた。純米酒は0・7%減。組合は「高価格で、香りやうま味を感じやすい酒が好まれる傾向が続いている」とする。

一方、普通酒を含む「その他」は2・1%減の1万4175キロリットル、本醸造酒は8・4%減の9970キロリットルだった。

17年1~11月の累計は前年並みを維持した。しかし、宴会やギフト需要が見込まれる12月の出荷が伸び悩み、単月で前年同月比4・9%減と大幅に落ち込んだことが響いた。

県産日本酒の出荷量は1996年の8万371キロリットルをピークに東日本大震災があった11年まで年々減少。12~14年はその反動や、消費増を8%に増税する前の駆け込み需要などで増加したものの、以降は再び減少に転じた。

組合は「高級志向で客単価は伸びているが、全体的に宴会需要などが減っている」と分析。本県の酒蔵が強みとする吟醸酒の増加は歓迎しながら「本醸造酒や普通酒のレベルは全国でも高く、全体の消費増を目指したい」と、特に若年層で日本酒を飲む機会が減っているとみて若者へのアピールを強化する。3月10、11の両日、新潟市中央区の朱鷺メッセで開かれる「にいがた酒の陣」でも若者らへの浸透を図る。

県、新潟大学とともに、日本酒の製造技術や歴史などを包括的に学べる国内初の「日本酒学」も今春スタートさせる方針で、後継者の育成やブランド力強化を目指す。

同組合の大平俊治会長=緑川酒造社長=は「酒の陣や日本酒学の取り組みでブランドイメージを地道に高めていきたい。各酒蔵にも努力してもらいながら新たな購買層を開拓したい」としている。

一方、海外の和食ブームなどを背景に輸出量は伸びている。16年は組合加盟の酒造90蔵のうち71蔵が、前年比7・4%増の2379キロリットルを輸出。組合では、訪日観光客を含む外国人の需要の取り込みにより力を入れていく構えだ。

【経済】 2018/02/24 14:00 新潟日報モア