「パリで売れる商品」開発                   県内3社、仏の見本市に出展

2019年1月17日ニュース
フランス・パリで18日に開幕する世界最大級のインテリアの見本市「メゾン・エ・オブジェ」に、新潟県内メーカー3社が出展する。海外での展示会は技術力や品質が評価されても現地への浸透や商流の構築に苦戦するケースが多い。3社は現地デザイナーから日本人にはない発想の助言を受け、パリでのニーズを見据えた商品開発で浸透を図る。

 3社は屏風製造の大湊文吉商店(加茂市)、ニット製品製造のフクエー(同)、金属加工業のササゲ工業(長岡市)。中小企業の海外向けブランド戦略などを3年計画で支援する経済産業省関東経済産業局の補助事業に参加しており、メゾン・エ・オブジェへの出展もその一環。他県の6社とともに、統一感のある商品展開でブランド化を目指す。

 本県の3社はそれぞれ別の海外見本市に出展した経験がある。ただ「技術力や品質の良さが評価されても、販売につながらない」(峯松清治フクエー社長)といった課題を抱えてきた。

 ササゲ工業は2018年にも同様の事業で出展。事業を通じて紹介されたフランス人デザイナーの助言を基に、表面処理で独特の風合いを出したステンレス製のテーブルや水差し、カップなどを披露した。捧大作常務は「作ったことがなく、受け入れられるか不安も感じた」というが、試験販売で売り切れた商品もあった。

 今回もフランスからデザイナーが数回来日し、各社は面接や電子メールでのやり取りを通じて商品化の支援を受けた。

 大湊文吉商店には昨年11月にデザイナー2人が訪れ、表面に着物の生地と金属素材を使い、サイズも日本にはないような屏風を提案。デザイナーの1人は「フランスには室内にパネルを置く慣習があるが、近年は上質な製品が入手しにくい。テレビは見るとき以外は隠したいという感覚もある。屏風はそのどちらにも対応できる」と狙いを話した。

 製品を完成させた大湊陽輔社長は「経験のない素材による製作は想像以上に難しかったが、新しい活用方法を提案できたと思う」と手応えを語った。

 ササゲ工業はステンレスの板を円形の箱状に加工したバスケットやスツール、フクエーは、和紙の糸とシルクの糸を一緒に編んだ製品などを出展する。峯松社長は「日本では和紙の素材感を生かそうとナチュラルカラーを選びがちだが、明るい色合いが多く新鮮だった」と説明。捧常務は「今回もインパクトがある。現地の反応が楽しみだ」と話した。


【経済】 2019/01/16 新潟日報モア